8001伊藤忠商事 銘柄分析
■何をやっている会社なのか
引用元:
会社HP:
■売上の構成
■特徴・強み
非資源に特化している
引用元:
■株価・業績
19年3月期から売上高が上がっているのは会計基準を変えたことによるもの。
事業は伸びているものの、バク伸びしたわけではない。
21年3月期の経常利益がガクッと下がっているのが気になりますね。
営業利益率が低く見えますが、
商社は、トレードによる仲介手数料と、投資による配当金が収入源です。
配当金は、営業利益率には関与しないので、利益率が低く見えます。
こちらの記事では総合商社はROAで比較したほうがいい、と書かれています。
総合商社の実力比較は「ROA」で行う理由 | 就活の教科書 | 新卒大学生向け就職活動サイト
有利子負債倍率が少し高いのが気になります。
調べてみると
有利子負債とは、簡単にいえば借金です。会社経営に当たって、借金は少ないに越したことはありません。すべて自己資金で賄うのが最も健全ですが、それでは会社は成長できません。設備投資等により業務拡大を行うため、借入によってその資金を補っています。そのため、有利子負債は会社にとって必ずしも悪いことではないのです。自動車業界、薬品企業、通信・電力事業、インフラ系の企業は設備投資に資金が必要なため、有利子負債は多くなります。一方、有利子負債の少ない会社は、設備投資にコストがかからない企業であり安定、着実な成長を目指す会社だといえます。
引用元:
有利子負債とは?有利子負債の多い、少ないから分かることとは? |転職ならdoda(デューダ)
長期借入金なんか、グルグルしていればいいんじゃないですか?
総合商社の借金は「借金も財産のうち」を地でいくようなもので、企業の業務は、鉱山開発、油田、農業開発など、とにかく多岐にわたるジャンルの長期投資案件のかたまりなのです。
国がやるようなことを、一企業がやっているんで、リスクもでかい。
引用元:
総合商社とか有利子負債が巨額ですが、あれ返せるのですか? - お金にまつわるお悩みなら【教えて! お金の先生 証券編】 - Yahoo!ファイナンス
こういうことみたいです笑
気になるので、有利子負債の中身は確認しておきます。
■21年3月期の経常利益が下がっている理由
一番下の、税引前利益が、経常利益にあたるのですが
去年も今年も売上総利益は、あまり変わりません。
大きく変わっているのは「固定資産に係る損益」です。
これの詳細が
ファミリーマートと豪州石炭事業と機械とで減損損失を出しているようです。
減損損失は、
減損損失とは、企業が行った固定資産などの投資額と将来キャッシュフローを比べたとき、損が出ている場合の損失額のことです
引用元:
です。
ファミリーマートは、昨年子会社化しています。
でも将来性が乏しくなって減損損失にしたってことかと思われます。
少し気になりますが、一時的なものと考えて良さそうですね。
ちなみに、売上もさがっていますが、この理由は、
昨年度も下がっていて
コロナとエネルギー価格に左右されているのがわかります。
他にも円高、円安、も数値に響いてきます。
■有利子負債の中身
有利子負債=短期借入金+長期借入金+社債で
決算短信をみてみると
社債及び借入金(短期) 710,213
社債及び借入金(長期) 2,445,099
となっています。
現金及び現金同等物が544,009なので
これだけでは、短期の分は返済できないですが
過去10年の有利子負債倍率をみてみると
1〜2の間なので、総合商社はこれくらいが普通なのかな、と考えて良さそうです。
(三井物産も同じくらいの有利子負債倍率です)
■分析した上での投資判断
円高円安、石油価格(これが変動すると、出資している会社の業績が変わり、もらえる配当金が減ったりする)など外的要因にかなり左右される
+
決算説明資料がわかりずらい
というのがあるので、投資はしない、ですね。